沖縄の廃校復活 クラウドファンディングで1,700万円
合同会社キノボリトカゲ
子どもたちが通った学校と自然を残したいという想いから、廃校活用に取り組む。施設内にはテナントも入居し、地域の人がつながる場になっている。
| 業界 | 宿泊・地域創生(廃校活用) |
|---|---|
| 従業員数 | 非公開 |
| 支援内容 | クラウドファンディング支援 / LP制作 / LINE運用 / リターン企画 / 動画広告制作 |
| 支援期間 | 約3ヶ月 |
- 学校から宿泊施設への用途変更に伴い、消防設備や浄化槽など想定外の費用が判明。約1,500万円が不足
- クラウドファンディングの経験・マーケティングのノウハウが自社にない
- 打ち手を自分で考え、判断することに限界があった
- セールスライティングを軸にしたLP制作。LPをもとにチラシ・動画広告へ展開
- 公式LINEで、タイミングを設計してメッセージを直接届ける
- 終盤に新リターンを企画(Tシャツ・イラスト・廃校活用相談)。日次で指示を出し、実行する
- 目標金額1,500万円を達成。銀行振込等を含めた支援総額は1,700万円
- 終盤の新リターンは、Tシャツが40〜50件、3万円のイラストが8口
- LPを読んで支援を決めた人が多数。施設に来たことのない人からの支援もあった
「自分で作っていたら、『廃校をよみがえらせる』なんて気恥ずかしい言葉は絶対に使わないと思うんです。でも、万人に伝わる言葉と流れで書いてくれた」。代表 山上氏はこう振り返る。
用途変更で想定外の費用。1,500万円が必要に。
クラウドファンディングに挑戦した背景を教えてください。
廃校を宿泊施設として再生するプロジェクトを進めていたのですが、1,500万円が足りなくなってしまったんです。半分ほどは、学校から宿泊施設への「用途変更」の手続きが原因でした。その過程で、消防設備や浄化槽が必要だと次々に判明して。まったく想定していませんでした。残りは、当初の見積もりが甘かったこと。廃校事業はクラウドファンディングに向いているだろうという思いもあり、「もうクラファンしかない」という状況でした。
どのように中庸と出会ったのでしょうか?
親しくしている人の紹介です。中庸の仁井田さんたちが、ちょうど施設に取材に来てくれていました。私が「そろそろクラファンをやりたい」と話していたら、「実績のある人たちがいるよ」と教えてもらって。取材の流れで「お願いってできるんですか」と聞いたら、その場で「わかりました」と。タイミングも、私にとってはぴったりでした。
決め手。紹介元への信頼
依頼を決めた理由を教えてください。
「支援ってどういうことをするんですか」という質問への説明が、1分ほどの短いものなのに腑に落ちる内容だったんです。頭の回転が速い人だなと。
それに、取材中のお二人の会話から、「お金にならなくても、気持ちでやってしまう」という誠実さが伝わってきていました。こちらは藁をもつかむ状況です。そこに気持ちのいいやり取りがあったので、最初から信頼していました。不安はほとんどなかったです。紹介してくれた人が信頼できる人だった、というのも大きかったと思います。
LINE配信と終盤のリターン企画で、目標1,500万円を達成
支援の結果を教えてください。
目標金額の1,500万円に到達しました。クラウドファンディングのサイト上で1,500万円強、銀行振込などを合わせると総額1,700万円です。
何が成果につながったと思いますか?
まず、公式LINEでメッセージを直接送り続ける手法です。「このタイミングでこのメッセージを流してください」という指示が仁井田さんから次々に来て、私はそれに応えていきました。スタートダッシュもラストスパートも、LINEが効いていたと思います。
それから、最終盤に出した新しいリターンです。施設でサウナを運営しているデザイナーさんによるTシャツ5種類と、「あなたの妖精のイラストを描きます」というリターン、私が廃校活用の相談に乗るというもの。Tシャツは40〜50件、3万円のイラストは8口入りました。
SNSでの反響はいかがでしたか?
Facebookでは、個人のつながりでみんながシェアしてくれました。スマホを開くたびに誰かがシェアしてくれている状態で、誰かがシェアするたびに支援が生まれていました。「人と人のつながり」「応援の輪が広がる」というのはベタな言い方ですけど、それが実際に起こっていました。
支援を集めたのはLP
特に満足しているポイントはありますか?
あえて挙げるなら、セールスライターである仁井田さんが作ってくれたLPです。あのLPをもとにチラシも作りました。
自分で作っていたら、「廃校をよみがえらせる」なんて気恥ずかしい言葉は絶対に使わないと思うんですよ。もっとシックな表現にしていたはずです。でも、万人に伝わる言葉と流れで書いてくれたから、「読んだだけで感動した」と言ってくれる人が多くいて。施設に一度も来たことがない方が支援してくださったこともありました。長すぎず、苦労話もあり、「子どもたちが通った学校と、この自然を残したい。力を貸してください」という流れ。あれが成功の要因だったと思います。
広告で流していた動画も、LPの雰囲気や施設、桜の要素が入っていて、クリックしたくなる内容でした。
進め方の面ではいかがでしたか?
スピードが速くて、ついていくのが大変でした(笑)。「この文章をお願いします」「SNSにこのメッセージを流してください」「最終日の朝に1分の動画を撮ってください」。指示が次々に来て、必死で応えていました。
ただ、打ち手を全部自分で考えていたら、「これで正しいのかな」と迷って、2倍疲れていたと思います。提案と次の施策が出てくるので、終始不安がなかった。大船に乗った感覚がありがたかったです。
想いはあるが、打ち手が分からない人に
最後に、中庸をどのようにご紹介いただけますか?
「気持ちのいい人たちだよ」と紹介します。第一印象はエネルギッシュな体育会系。でも一緒にやってみると、LINEの配信タイミングからリターン設計まで、緻密に組み立ててくれる。この熱量と緻密さの両立が中庸さんの強みだと思います。
クラファンをやっている最中から、「私もやりたいから相談に乗ってね」という声がいくつか届いていました。実現したい想いはあるけれど、何が正しい打ち手か分からない。そういう人におすすめしたいです。
